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わたしの指で わたしの心で 魔法の歌を 奏でたい ―― 素人ピアノ弾きの綴るピアノに関するあれこれ
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脱力練習用教材:ピアノはうたう
ピアノはうたう・1 ピアノはうたう1(加勢園子) /  ピアノはうたう・2 ピアノはうたう2 (加勢園子) /

2005年にピアノを再開して、はじめに与えられたのがこの「ピアノはうたう」でした。音楽之友社から全3巻が出版されています。また、著者の主催するJPAPC日本ピアノ文化振興会では、ビデオ教材も発売しているようです。

今回は、私が脱力練習に使用しているこの教材を紹介します。

レッスンを再開するまでは、私は当然のように腕に力を入れて弾いていました。フォルテを出すときなど、肩から指先までを使って嬉々として力いっぱい鍵盤を叩いていました。当然、1曲弾いたあとは腕が痛い痛い。でも、それが当たり前だと思っていました。

再開して初めてのレッスンで、私はいつものように腕をガチガチに硬くしてツェルニーを弾きました。緊張のせいもあり、スケールもままならないほどボロボロの演奏を披露した私。そして、聴き終わった先生に言われたのが、
「…まずは脱力の練習を始めましょうか」
でした。

「ピアノはうたう」の目的は、無駄な力を入れない正しいピアノ奏法を体で覚えることです。私のように、大人が脱力練習用に使うという用途も考えられていますが、子供が入門教材として使うことも考えられています。そのため、表紙には動物やら恐竜やらに彩られ、中身にはたくさんのイラストが溢れています。

さらに、基本となる脱力奏法にも子供向けの名前がついています。例えば、

「くまさん」「とりさん」「バッタさん」

はじめて目次を見たときには、こっちが脱力しました。

具体的に解説すると、
くまさん…手のひらに力を入れたまま、腕全体の力を抜く奏法。和音を弾く際などに有効。
きょじんさん…肘から先で鍵盤を押さえ、上腕の力を抜く奏法。トレモロ・速いオクターブなどに有効。
とりさん…第3関節から先を伸ばして打鍵する奏法。打鍵の基本。名前の由来は「とりさんが逃げないように鍵盤を押さえる」ことから。
かいてん…げんこつの内側(または外側)を鍵盤に乗せて力を抜き、鍵盤をはじくと同時にげんこつを回転させる奏法。トレモロや分散和音に有効らしい。
なみ…いわゆるグリッサンド奏法。腕を水平に移動させる練習。
バッタさん…スタッカート奏法。指や腕で押さえずに、指先ではじくことがポイント。
…と、至って基本的なテクニックなのですが、ネーミングのシュールさが何ともいえません。しかも、これらの奏法だけを使った練習曲なんてのも存在して、例えば、

ピアノはうたう楽譜   きょじんさん・バッタさん・かいてんが使われています。


こんな子供の落書きのような楽譜を
「表情をつけて、発表会でも披露できるように弾いてね」
なんて悪夢のような課題も出されました。

現在私は「ピアノはうたう1」を終えて、2冊目の「ピアノはうたう2」に入っています。この脱力練習を始めてから、確かに効果は現れています。例えば、今までショパンの「ワルツ第2番」を弾き終えると腕がへとへとに疲れていたのが、くまさん奏法によってほとんど腕を痛めずに弾けるようになったり、今まで苦手としていたモーツァルトのソナタなどの細かいパッセージが、とりさん奏法を覚えたことによって少しだけ弾けるようになった気がしたり。

また、これらの奏法はただ音を出すだけでなく、音に表情をつけるためにも有効です。今まで音の変化と言われてもどうすればいいのか分からず、ただ何となくつけていましたが、これらの奏法を覚えたことで、音に変化をつける道具を得られた気がします。まぁ、その指示も
「その部分はくまさんで弾いて」
とりさん 意識して指動かしてー」
なみをうまく使って!」
とかなんですけど。

私の先生は音大卒で20年以上ピアノを教えているそうですが、この教材を全て終えたことで、学生時代よりも弾ける曲が増えたとおっしゃっていました。「英雄ポロネーズ」の恐怖のオクターブパッセージも、先生に言わせれば「弾き方にコツがある」んだそうです。先生の言葉を信じて練習を続けていけば、私もいろいろな曲を弾けるようになるのかな、と希望を持ちながら、私は今も「くまさん」や「とりさん」と闘っています。
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2007/07/13 Fri | 楽譜・本・マンガ | トラックバック(0) | コメント(8) |permalink
トラックバック企画!もし一曲レパにするなら…(アレンジVer.)     home     発表会のお知らせ
コメント

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そこは熊のダンスちゃうんか!
こんにちは♪

大人のレッスンで「くまさん」だ「とりさん」だという単語が飛び交う様子は、さぞやシュールな光景でしょうね。
何となく、のだめとハリセンの『もじゃもじゃ組曲』作曲風景を思い出しました。

真面目な話、改めて脱力の重要性を考えましたよ。
脱力奏法習得したいですー!
2007/07/14 Sat| URL | アヤノ | edit
言われてみれば!
To: アヤノさん

確かに『もじゃもじゃ組曲』のやりとりに近いものがあるかも…。
たとえば「水の反映」をレッスンしていたときは、
「冒頭の左手はくまさん+とりさんで弾いてね」とか、ふつーに言われてましたe-78
曲集には普通に「くまさんの行進」とかありますからねe-346

正直、レッスン再開してはじめて「脱力」という概念自体を知ったのですが(!)
今ではその大切さを痛感しています。
アヤノさんも一緒にくまさんと戯れませんか!?
2007/07/15 Sun| URL | straysheep | edit
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2007/07/17 Tue| | | edit
straysheepさん、こんばんは。

最初から、気になってたんですよ~。
レッスン曲のところに、「脱力練習」とあったので。


さっそく、「とりさん」「くまさん」をまねさせていただきました!

いいのかな。これで。
楽しい~。わ~い!できるようになった気がする~
これで、今度ほめられちゃうかも~
あ、それはない、ないv-431
2007/07/17 Tue| URL | ぴあ | edit
To: 秘密のコメントさま
情報ありがとうございます!
お返事は別ルートにてさせていただきますv-196
2007/07/18 Wed| URL | straysheep | edit
To: ぴあさん
やはり皆さん、脱力練習には興味津々なんですね~。
#それまで脱力のだの字も知らなかった私って一体v-356

「とりさん」と「くまさん」、できましたか?
「とりさん」では親指の動かし方(親指の第3関節は手の平の根元にあるのです)、
「くまさん」では手のひらには力を入れたまま、上体を崩さずに腕の力を抜くのがポイントですv-21
コツをつかむまでには苦労しました。というか、未だに完璧ではないかもi-229
ただ、少し意識するだけでだいぶ弾きやすくなりますよ!
良かったらこの本で練習してみてくださいe-122
2007/07/18 Wed| URL | straysheep | edit
ぎゃーー!
英ポロのコツ知りたいですーーー(爆)
こんなステキな教材があるんですね。コツコツと大変だけど、確実に身になるんだったらいいなあ、と思ってみたり。
脱力、できているようでできていません。ふっとできる時はあるんですが、常に!は無理です。手首固いし・・・。一度楽譜、見てみます♪
2007/07/20 Fri| URL | かおる | edit
To: かおるさん
英ポロのコツ、私もまだ具体的に聞いた訳ではないんですが、
おそらく
・指を使ってオクターブをつかみ(とりさん)
・鍵盤をはじく瞬間に脱力して(バッタさん)
・腕の脱力も忘れずに(くまさん・きょじんさん)
って感じだと想像してます。
あと、手首を使うというよりも腕をスムーズに動かして、
手首から先は重心を保つようにするのが大切なようです。
(あくまで私が教わった範囲での想像ですけどねi-229

私も、ゆっくり弾けば脱力できるんですが、
速く弾こうとするとどうしても力が入ってしまいますv-356
(腕の力を抜いて打鍵ってのができないんです!)
なので、ゆっくり練習して「脱力して弾けるフォーム」を固めてから
速度を上げていく方がいいんだなーと思うようになりました。

この楽譜だけだといまいち分かりにくい部分も多いので、
もし独学なさるのでしたらビデオがあった方がいいかもしれません。
ただ、上手な先生なら自然に体得している技術かもしれないので、
先生にもお聴きになってみてくださいe-86
2007/07/20 Fri| URL | straysheep | edit
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